最近家にいる時はエレクトリックなビートがどかどか入っているような音楽はほとんど聴かない。聴いてるのはギターの弾き語りみたいなのとか、ジャズや音響っぽいピアノソロとか、あとはクラシックとか。なんかそういう気分なんでしょう。
そのなかでもよく聴いてるのはアルゼンチンのピアニスト、モノ・フォンタナの最新作『Cribas』やミッチェル・フルームの最近作である『Thousand Days』といった、ジャズでもなくクラシックでもないピアノと環境音みたいな不思議な音楽。そういうのが一番しっくり来ます。
そういうのを聴いてるとまた一人いい感じの人がいるっていうんで友達に紹介され、今日銀座のアップルストアでライブがあるというので観に行ってきたのがこのイタリアのチェーザレ・ピッコ。作品のほうはうっすら入るエレクトロニカっぽい音響とかがなかなか素敵な佳作です。
ライブではグランドピアノの弦を手で触りながらプリペアド・ピアノ的な音を出してみたり、ピアノの中の骨格を手で叩いてパーカッションっぽく演奏してみたり、はたまた弦を直接手で弾いてみたり。そういう音とピアノと時折さりげなーく電子音が入ったり。最後はラテンで〆!という感じでしたが、そこがまたイタリア産という感じもありつつ、洒落た大人のエレクトロニカ・ジャズという感じでした。
ズッチーズッチーした音楽も悪くはないけど、こういう静かな音楽をしみじみいいなーと思えるっていうのは僕もさすがに大人になってきたのかなと思ったりして。同時にエレクトロニカ的な音の出し方も完全に市民権を得たなーとも思った次第でした。
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