タワーレコードで売ってるらしいとか、テレビでもCMをやってるらしい(ぼくはまだ見たことないんですが)とか聞いていたのでなんとなく知ってました。先日来日してたハミロ・ムソットのバンドのパーカッショニスト、レオ・レスボンスがスタッフがしてるのを見て「それ僕も買いたいんだけどどこで売ってるの?」としきりに聞いていて、ブラジルでも知られてるんだと思ったり。ただわざわざ探して買いにいく暇もなかったのでそのままになってたんだけど、うちの近所のコンビニでも扱ってるのを見て買ってみた次第。
これ一種のチャリティなんですが、売り上げを直接貧困で苦しんでいる人々に渡すという形のものではないようです。世界中で同じ趣旨のもとに立ち上がっていて、白いバンドという共通点だけでロゴとかもいろんなものがあるらしく、このキャンペーンの趣旨に賛同してくれれば自分で作っちゃってもいいとのこと。昨日も友人がハワイで買ってきたという違うホワイトバンドを着けていました。
直接的にお金を集めて渡すやり方では根本的な解決は得られないというのが、このキャンペーンのスタート。じゃあどうするかというとこのバンドを身につけることで、貧困に対する意識を高めるのが目的だと。で、人々の意識がかわった結果、最終的に政府を動かして国家レベルで借金に苦しんでいる途上国の債務を帳消しにして、貧困をなくしていきたいというのがゴール。これまでだと巨額の募金や寄付をしたとしても、結果的にはそれがそのまま先進国への借金返済にまわるだけでなんの解決にもならないことが多いのだそうです。世界規模でおこる戦争や災害とそれにともなう貧困といった様々な問題を個人の寄付や募金で金銭的に解決するには規模が大きすぎて無理がある。国家レベルで対応しなきゃどうにもならない問題なんだってことを言ってるんですね。
このバンドが売れても広告代理店やらメーカーやらが儲かるだけで、直接困ってる人にまわらないんだったら意味ないじゃないかという意見もあるようですが、僕としては社会問題がビジネスになるというだけでまずはいいんじゃないかと思います。とりあえずは啓蒙活動でしかなくてもそれがお金になるのであればそのうち必ず参加する企業も増えるし、そうしていくうちにもっと巨大なカネが回りだすと思う。続けば。
もちろん募金や寄付がだめだと言ってる訳ではなく、このホワイトバンドがすべての解決策に通ずるとも思わないけど、身近にできる活動がひとつでも増えていくのは悪いことではないと思います。そういう問題にアクセスする入り口はたくさんあったほうがいいと思うし。
先日はどうも。最高に楽しめた。本当にありがとうございました。
で、ホワイトバンド。先日中心人物の一人に取材した。彼らもファッションになっていることに関しては「どうしよう」と思っていたみたい。だけど、貧困を考えるひとつの切っ掛けとして最初のフェーズでは「それもアリかな」といっていた。
話半分に聞いて欲しいのだけど、大手の国際援助団体は規模が大きくなりすぎてたとえば100万円寄付したとして実際の活動に使われる金額はXXX円(書けないのであったとき)になるそうです。ドン引きの金額でした。
ホワイトバンドは小さなNGOに持っていくみたい。だけど、その基準や「広告宣伝費に使いすぎ」といった批判は出ているみたい。
S氏の言う、「このキャンペーンの趣旨に賛同してくれれば自分で作っちゃってもいいとのこと。」
ここがこの活動のおもろいところだと思う。アフリカでは白ビーズのホワイトバンドがある。それはなんか包帯のようですごく、ショッキングなビジュアルのホワイトバンドだった。
Posted by: inoue | Saturday, 03 September 2005 at 01:51
おっ、どうも。
帰ってきました。
こういう活動に批判はつきものだし、批判を受け入れる覚悟がなくてはチャリティーなんてできないと思う。この活動で僕がおもしろいと思ったのは、賛否両論(ニュースにすること)があることを最初から想定してそれを目的に定めている(ように僕には思えた)ところですね。
僕は人々の無関心こそが困った事態に対して一番の問題なんだろうと思ってるので、そこへ訴えかける運動だと考えれば広告宣伝費なんてがんがん使えばいいじゃんと思う。この運動がどう転んでいくか関心を持ちつづけようと思ってます。
Posted by: sstp | Monday, 05 September 2005 at 17:06