いまさらなんだけど、Double Famousが去年出したアルバム"Live in Japan"のDVD AUDIO版が出てます。DVD AUDIOというのは、ソニーのスーパー・オーディオCD(SACD)と同じような規格で、5.1chサラウンド、もしくはハイビットサンプリングによる高品位オーディオの新規格。これでクラシックとかジャズのライブなんかを聴くとすごい臨場感がある。極端な話演奏者の衣擦れの音まで聞こえてくる勢い。ドラムのソロとか聴くとタムが左から右に流れていくとか、どのへんにどの楽器があるとかわかるくらい。データ量がCDの何倍も入るので音も良くて、かなりアナログレコードに迫る音質だ。
ダブフェイのDVD AUDIO版にはCDに入っていなかった夜来香の5.1サラウンドリミックスというのが実は入っていて、リアレンジされた中国楽器のアンサンブルや、テルミンなんかの電子楽器も入りかなりモンドな仕上がりになっている。ただ、面白いことは面白いんだけどDVD AUDIO自体があんまり話題になってないような気がする。
音もいいし、新しい試みもいろいろと出来るんだけどそんなに話題にならないのは、5本のスピーカーと1本のウーハーがないとサラウンドは再現できないとか、DVDオーディオ対応のプレーヤーがないと再生できないとかいろいろ複雑な部分があるからだろう。似たような規格であるSACDと競合してるのも一因かも知れない。現時点ではよっぽどのオーディオマニアとかでない限り、こういったハイグレードのオーディオシステムに投資しようと言う人はまだあまりいないような気がする。その手軽さゆえにCDは急速に普及したんだろうし、今のMP3やダウンロードオーディオなどの状況もしかり。
しかしこの状況は、モノラルの時代にステレオが到来した頃を思い出させる(僕が生まれる前ですが)ところもあって、当時のエキゾチック音楽やステレオアクションなどの音源が好きな僕としては心躍らないわけでもない。5.1chサラウンドの制作作業は、未来のSABPM(Space Age Bachelor Pad Music)を作っている気がして楽しかったし。その辺については、Double FamousやUAのディレクターである安藤光顕がDVDオーディオのプロモーション協議会のサイトで"NEW Space Age Bachelor Pad Music!!"という面白いコラムを書いているので、読んでみてください。
DVDオーディオとSACDは、MP3等とは全く違ったベクトルを持つデジタルオーディオの一形態だ。どちらがいいとか悪いとかではなく、恐らく共存していくような形になって行くような気がするけど、オーディオメーカー同士で対立したりしてあんまりいろんな規格が乱立するとどんどんユーザーには分かりにくくなってしまうので、昔のβとVHSみたくならないようにして欲しい(もうなってる?)と思います。
sacdとdvdオーディオ共に中々普及には至らずですが、高音質ではないものの、気軽に購入出来るitunesストアのようなpay-per-downloadが一般化する今、カジュアル・リスナーとオーディオファンのような人向けの超高音質のパッケージ商品が逆に見直させれるのは時間の問題だと思います。今は新しい規格を巡って足の引っ張り合いが続いてるけど、数年以内に統一規格が出ればいいのですが。個人的には「ペットサウンズ」なんかはDVDオーディオで聴きたいよね。
アメリカでは一応SACDとDVDオーディオでの作品がコンスタントに出ているようです。このサイトで結構確認するんだけど、なかなか購入には至りませんが・・・
http://www.highfidelityreview.com/
Posted by: HIDEMUZIC | Sunday, 29 February 2004 at 22:52
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Posted by: zgjrnpwe toepvd | Thursday, 17 May 2007 at 06:13