今日UNITでパフォーミング・アーツ・フェスティバルの一環のイベントをやってて見ていたのですが、内容がすごかったのでちょっとご紹介。パフォーミング・アーツといっても舞踏とかそういう感じではなくサウンド・インスタレーション、、というかサウンドを使ったパフォーマンスアート。出演していたのは、山川冬樹、どらビデオ、恩田晃、sim、OPTRUMといったアーティスト。
最初に出てきた山川さんは心臓の鼓動をマイクで増幅してビートにし、その上でホーメイ(トゥバ共和国に伝わるホーミーの一種)とエレキギターのフィードバックというパフォーマンスという強烈なもの。一昨年に恵比寿でやったSonar Sound Tokyoにも出演してましたが、そのとき見る事が出来ず今日ようやく体験する事が出来ました。
ホーメイだけでもかなりすごいのに、この鼓動によるビートってのがまた強烈で、BPMを(つまりは心拍を)速くしたり、強弱をつけたり、ブレイク(つまり心停止状態!)したりとか出来るんです。これがホントのハートビートってやつですが、鼓動をコントロールするって体に悪くないんでしょうか。この写真で横に電球がぶら下がってるのが分かるでしょうか。この電球がそのビートの強さによって明滅するんですが、ときどきしばらく真っ暗になる時があってその時彼は心臓を止めてるようなんですね。すごすぎ。。その音の世界も美しく、音楽としてももちろん良かったです。
あとおもしろかったのが「どらビデオ」。この人のパフォーマンスはドラムソロ。キック、スネア、タムにトリガーがついていてそれぞれビデオの再生/逆再生/早送り/巻き戻しとかの機能が割り振られていて、ドラムを叩く事で映像をコントロールするという、パフォーマンス自体が作品になっている人。その映像がフツーに流れてるテレビのニュースだったり、マツケンサンバだったりしてて超危険(笑)。
マツケンサンバの映像は去年のエレクトラグライドでColdCutも使ってたから、ガイジン的な見方をすれば現代の日本的なエキゾ趣味の象徴なんですかねー。どらビデオはアルス・エレクトロニカでもなんか賞を貰ったらしいし、今年のバルセロナのSonarにも出演するそうです。
ちらっと聞いたところによると彼のこの作品は山口県の情報アートセンター(YCAM)の協力で、Max/Mspを使って作られたものだそうで、今日のパフォーマンスでも巨大なプロジェクターにMacのデスクトップが大写しになってファイルをダブルクリックしてMax/Mspを立ち上げるところとかばっちり見えてました。で、曲が終わると普通にMC。曲名はちゃんと覚えてないけど「ナントカ〜サラリーマン、生きる資格無し」みたいなタイトルでこれまた超危険(で、爆笑)。
Max/Mspっていうのはソフトウェアを一から作る事の出来る、グラフィカルなプログラミング言語のプラットフォームの事。エレクトロニカ的な音楽を作っている人たちの間ではよく使われてます。僕も一時期Maxの辞典みたいなマニュアルを買ってきてトライしてみた事があるんですが、、、、アイデアを形にするまで時間がかかりすぎて断念。こういうのはもしアイデアを思いついたら出来る人に頼んで作ってもらおうと。。。
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