ってそんな大げさなものでもないんだけど。この椅子に張られているファブリックは古いカセットテープをリサイクルしたもので、50%ずつコットンと混合して編まれたものです。ただそれだけだったら別に「あ、そう」ってかんじなんですが、実はこの生地表面をテープの音を読み取るヘッドでこすると、リサイクル前に録音された音が出る仕組みになっているんだそうです。
Sonic Fabricという名のこの生地を使って作られたドレスを着てPhishのパーカッショニストjon fishmanがパフォーマンスをしたそうだから面白い音が出るんでしょうね。きっと。だれがどんな音をどんな意図をもって録音してたか分からないけど、それが着てる服や椅子をこするとランダムに現れるっていうのはアイデアとしてちょっと面白いかなと思います。
学生の頃に、同級生であるDry&Heavyの青君とローランドのスペースエコーという機材を拾ったことがあります。この機材はいわゆるリバーブとかディレイを作るもので、ダブとかでよく聴かれる音のこだまを作り出すエフェクターです。今のエフェクターはデジタル処理してますが、昔はエフェクターの中にオーディオテープが入っていて一度入力された音を録音してなんども再生することでその効果を作ってました。その独特の音から今でも人気のあるビンテージ機材でDouble Famousのレコーディングでも何度も使ってますが、発売当時はカラオケ用とかにも使われていて10年くらい前だとつぶれたスナックとかが粗大ゴミに出したりすることもあったのです。で、そのスペースエコーをいじっていた時、かつて使っていた人の歌とか楽器の音とかの断片が突然流れ出してきて「おぉ!」って盛り上がったことがあります。
テープエコーは中を開けると録音と再生のヘッドがたくさん並んでいます。録音された音の消去ヘッドもついていて、エコーをかけ終わるといらない音はふつう消去しちゃうんですが、僕らが拾ったのはそこが壊れていて消されないまま残っていたのです。これは録音用の機材じゃないから、ただエコーをかけようと思って無意識に録音されちゃった音なんだけど、それを聴くのはすごい面白かった。まさかその機材を使ってた人も何年か後にぜんぜん関係ない人に聴かれるなんて思ってもなかっただろうし。ちょっと不思議な体験でした。
えーーーー。スペースエコー拾ったの?すごい!
Posted by: goyou | Tuesday, 06 September 2005 at 19:30
10年も前だヨ。
でももらったのと拾ったのでうちには今でも2台あります!このときは同じデザインのミキサーも一緒に拾った。昔はセットでスナックでカラオケ用に使われてたらしいです。
Posted by: sstp | Tuesday, 06 September 2005 at 23:31